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相手が個人事業主でも返金請求できる場面
返金請求の可否は、相手が法人か個人事業主かでは決まりません。
重要なのは、どのような契約で、どのような対価を支払ったかです。
事業取引と個人取引を切り分ける
まず整理すべきなのは、次の点です。
- 相手は「事業として」サービス・商品を提供しているか
- あなたは「業務目的」ではなく「私的利用」として契約しているか
この切り分けは、
返金請求すべきか迷ったときの判断フローチャート
で示している判断軸と同じで、相手の立場よりも契約の性質を見ることが重要になります。
この場合、相手が個人事業主であっても、一般的な消費者契約として扱われ、返金請求が成立する余地があります。
消費者側として扱われる条件を捉える
次の条件が揃っていれば、返金請求の土台は十分にあります。
- 料金を支払っている
- 契約内容・約束内容が存在する
- 提供内容に未履行・相違・問題がある
「相手が個人だから無理」という考えは誤りです。
個人事業主相手の返金請求で注意すべき点
個人事業主とのやり取りでは、感情的対立を避ける設計が特に重要になります。
会社契約との違いを理解する
法人相手と異なり、個人事業主の場合は、
- 契約責任が個人に直接帰属する
- 連絡窓口と責任者が同一であることが多い
そのため、文面が感情的になると、個人間トラブルに発展しやすいという特徴があります。
感情的対立に発展しやすい要因を読み取る
対立を招きやすい表現の例:
- 非難・評価・人格に触れる言い回し
- 「誠意がない」「常識外れ」などの感情語
- 法的措置を断定的に示す表現
有効なのは、事実・金額・期限だけを淡々と示す構成です。
個人事業主への返金請求で必ず入れる要素
個人相手であっても、返金請求として成立させるには、次の要素が不可欠です。
- 契約・約束の内容
- 実際の提供内容との相違点
- 返金を求める金額
- 対応期限
契約内容と相違点を特定する
口約束であっても問題ありません。重要なのは、
- 何を約束したのか
- 実際に何が行われたのか
この差分を具体的に示すことです。
返金額と支払期限を明確にする
- 返金を求める金額はいくらか
- いつまでに対応してほしいのか
金額と期限を明示しないと、「検討中」で止まりやすくなります。
連絡先と本人特定情報を整える
最低限、次は記載します。
- 自分の氏名
- 住所またはメールアドレス
- 電話番号
本人特定ができない請求は、後回しにされがちです。
相手が個人事業主の場合の返金請求文のテンプレート
以下は、個人事業主相手でも関係悪化を避けつつ、正式請求として成立する文面です。
契約内容と未履行・相違点を特定する
返金請求のご連絡
〇年〇月〇日に、〇〇(サービス・商品名)についてお申し込みを行い、〇〇円をお支払いしました。
その際、〇〇の内容についてご説明・お約束をいただいておりましたが、実際には〇〇の点で当初の内容と相違がある状況です。
返金要求を具体的に示す
上記相違点を踏まえ、支払済み金額〇〇円について返金をお願いしたく存じます。
期限と支払方法を明示する
〇年〇月〇日までにご対応、またはご連絡をいただけますでしょうか。
ご返金の場合は、振込等の方法についてご案内いただければ対応いたします。
――――――――
氏名:〇〇 〇〇
住所:〇〇
電話番号:〇〇
メールアドレス:〇〇
――――――――
※ 「お願い」表現を使いつつも、返金要求・金額・期限は明確にしています。
返金請求文の提出方法と次の判断
証拠が残る提出方法を比較する
推奨される順序は次の通りです。
- メール(送信履歴が残る)
- 書面(郵送・配達記録)
口頭やSNSのみのやり取りは、後日の証明が困難です。
未対応時の対応段階を見通す
- 期限までに反応がない
- 曖昧な返答のみで進展しない
この場合は、強度を一段階上げて
期限を区切って返金を求める請求文
へ進む判断が必要になります。
このページでできるようになること
- 個人事業主相手でも返金請求できるか判断できる
- 関係悪化を避けた正式な返金請求文を作れる
- 未対応時に次へ進む判断基準を持てる
相手が個人事業主であっても、
「事実・金額・期限」を押さえた事務的請求は、正当な権利行使です。
