目次
ケガがあったとき、まず何を整理すればいい?
ケガを見つけると、まず「なぜ」「どこで」「誰と」が気になりますが、
そのままの不安を連絡帳に書いてしまうと、
- 主観が強くなりすぎる
- 園が状況を再現しづらい
- 本当に知りたいことが伝わらない
といったズレが生まれやすくなります。
最初にやることは、
①ケガの状態 → ②起こり得た場面 → ③続いているか の3点を、淡々と整理することです。
ケガの状態を見通す
ケガの“見た目”は、園への伝え方と相談の優先度を決める材料になります。
最低限、次のような項目だけ落ち着いて確認しておきます。
- 場所:頭・顔・口元・背中・腕・足 など
- 状態:赤み/腫れ/出血の有無
- 大きさ:指先程度か、手のひら大か
- 数:単発か、複数か
- 痛がり方:触ると強く痛がるのか、気にしていないのか
ここでのポイントは、
「大きいから深刻」「小さいから大丈夫」
と決めつけないことです。
小さなケガでも「場所」や「痛がり方」によっては、園に共有しておいた方がよいケースがあります。
起きた可能性を切り分ける
次に、「どんな場面で起き得るか」をざっくり切り分けておきます。
- 外遊び:転倒、遊具との接触、走っての衝突 など
- 室内遊び:机・椅子・棚・おもちゃとの接触
- 友達とのやり取り:取り合い、押された、叩かれた など
- 家庭内:兄弟げんか、家具、遊んでいてぶつけた など
ここでは“犯人探し”ではなく、
「こういう場面も考えられるが、園での実際の様子を知りたい」
という材料集めです。
最初から「必ず友達トラブルだ」と決めてしまうと、
文章が攻撃的になり、園とのやり取りが難しくなりやすいので避けます。
続いていないかを見比べる
単発なのか、続いているのかによって、園に求める説明の重さが変わります。
- 同じ部位に何度もケガがある
- 週の中で似たケガが繰り返し出る
- 以前から「ケガが多い」と感じている
こうした「反復」が見られる場合は、
「一度の事故の説明」だけではなく、再発防止の話まで踏み込んで相談する根拠になります。
子どもの様子から拾えるヒント
ケガそのものだけでなく、子どもの様子の変化も、園に伝えるべき重要な情報になります。
行動の変化を捉える
次のような行動の変化があれば、連絡帳に一緒に書いておくと、園が状況を判断しやすくなります。
- 登園しぶりが強くなった
- 特定の活動や場所(園庭・コーナー遊びなど)を避ける
- 以前より遊び方が慎重/消極的になっている
- 家での遊び方が急に荒くなった・逆に元気がない
これらは必ずケガと結びつくとは限りませんが、
「ケガ+行動の変化」が同じタイミングで見られる
場合、園としても「背景を一緒に検討すべきサイン」として受け取りやすくなります。
気持ちの揺れを読み取る
子どもの感情も、“出来事の意味”を推測するヒントになります。
- ケガについて話すと、明らかに怖がる・怒る・悲しむ
- 「またああなったらいやだ」と繰り返し言う
- 夜の寝つきが悪くなった/ぐずりが増えた
ここで大事なのは、
「泣いていない=問題なし」
「強く怒っている=重大トラブル」
と短絡的に決めないことです。
連絡帳には、
- 「聞いたときの子どもの様子」
- 「普段との違い」
を、評価抜きで淡々と書いておくと、園側も状況を把握しやすくなります。
園に確認すべき内容の線引き(説明を求める)
次に、「何を園に確認するか」「どこまで踏み込むか」を決めます。
ここを曖昧にしたまま書き始めると、文章が長くなる割に、園が何を返せばいいのか分かりづらくなります。
原因確認の範囲を明確にする
原因確認は、**責任追及ではなく「状況の把握」**が目的です。
連絡帳で園に聞くべきポイントの軸は、例えば次の3つです。
- その日の活動・場面のうち、ケガにつながりそうな状況があったか
- 園として把握している「ケガが起きたタイミング」があるか
- 友達との関わりが背景にありそうかどうか
書き方としては、
「○○のようなケガがありました。家庭では○○の可能性もあるのですが、園での今日の活動の中で、ケガにつながりそうな場面がなかったか教えていただけますか。」
のように、“園と一緒に状況を確認したい”というスタンスを前面に出すと、
園も防御的になりにくくなります。
再発の兆しを見極める
原因確認と合わせて、再発の可能性をどの程度気にすべきかも切り分けます。
- 同じ時間帯・活動中にケガが続いている
- 特定の相手児が関わっていそうな話が何度か出ている
- 子どもが「また同じことが起こりそう」と不安がっている
こうした場合は、
「今回だけでなく、今後同じようなことが続かないように、一度状況を教えていただきたい」
という言い方で、「再発防止」を目的として伝えるのがポイントです。
連絡帳に書く内容のまとめ方(事故の経過)
ここまで整理した情報を、連絡帳では
「事実 → 確認したいこと → 再発防止の希望」 の順で短くまとめます。
事実を整える
まずは、感情を抜いた“事実だけ”を書きます。
書くとよい項目の例:
- 【ケガの状態】
- 例:右ひざに1cmほどのすり傷、少し出血あり
- 【発見した時間・場面】
- 例:帰宅後、お風呂の前に気づきました
- 【子どもの話(事実部分のみ)】
- 例:「幼稚園で転んだかもしれない」と言っていますが、詳しい場面は覚えていないようです
避けたい書き方:
- 「とても心配です」「正直ショックです」だけを書く
- 「きっと園で○○されたのだと思います」と推測を書く
感情自体を書くな、という意味ではなく、
感情の前に最低限の事実を置くのが重要です。
確認したい点を明確にする
次に、園に聞きたいことを、質問としてはっきり切り出します。
例:
- 今日の活動の中で、ひざをすりむくような転倒などはありませんでしたか?
- ケガに気づかれたタイミング(園では分からなかったのか・把握しているのか)を教えていただけますか?
- もし園で把握されている場面があれば、その時の状況や見守りの様子も教えていただけると助かります。
「何となく不安です」ではなく、
「この3点について教えてください」
と数を絞ると、園も回答しやすくなります。
再発防止の希望を伝える
最後に、「こうしてほしい」という希望を、要求ではなく“協力依頼”として添えます。
例文のイメージ:
- 「同じようなケガが続くと心配ですので、今後もし似た場面があれば、どのように見守っていただけるかご相談させてください。」
- 「家庭でも気をつけたいので、園での様子を教えていただき、一緒に再発防止を考えられればと思っています。」
ポイントは、
- 「責任を問うため」ではなく
- 「今後の安全を一緒に考えるため」
という目的をはっきり書いておくことです。
まとめ:連絡帳は「事実 → 質問 → 再発防止」の順で組み立てる
保育園でケガがあったとき、連絡帳を書く前に
- ケガの状態(部位・状態・頻度)
- 起こり得た場面・子どもの様子
- 確認したいことと、再発防止の視点
を整理しておくと、
- 園に嫌な印象を与えず
- しかし聞くべきことはしっかり聞き
- 再発防止も一緒に考えてもらえる
書き方に近づきます。
連絡帳は、クレームのためではなく、
「原因確認」と「再発防止」を園と共有するためのツールとして使っていくイメージで整えていくと、
結果的に子どもの安全を守りやすくなります。
