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車の保証内容が返金問題になる境界線
返金請求テンプレの全体ガイド
車の保証は「保証が使えなかった=必ず返金」ではありません。返金(または減額)が現実的になるのは、保証が効かない結果そのものより、契約時の説明・表示と、保証書(約款)・実際の適用結果がズレているときです。
返金の軸は大きく2つあります。
- A:保証料(保証契約の対価)の返金・減額
- 「その保証はこう使える」と説明されて加入したが、実態は重要部分が対象外で、前提が崩れているケース
- B:修理費(本来保証でカバーされるはずだった費用)の補填(負担要求)
- 「この故障は保証対象」と説明されたのに、実際は免責扱いで自己負担になったケース
※Aより争点が増える(故障原因・免責該当性の議論が入る)ので、最初は A(保証料)中心で組み立てるのが安全で通りやすい
- 「この故障は保証対象」と説明されたのに、実際は免責扱いで自己負担になったケース
結論、返金が強いのは次のどれかです。
- 契約時に 対象部位・対象条件・免責の重要部分について、説明が欠けていた/誤っていた
- 広告・パンフ・Web表示が 「対象」だと誤認させる構造になっている(ただし言い切りは避け、「誤認が生じる表示」として整理)
- 加入時の口頭説明が具体的(部位名・事例・「これは通る」等)で、それを裏付ける証拠がある
- 不適用理由が「免責」だが、免責の説明が加入時に実質されていない/書面交付のタイミングが遅い
逆に弱いのは「保証書に書いてあった」「自分が読んでなかった」だけの構図。ここで勝つには、“読んでない”を主張せず、説明・表示の問題に寄せるのがコツです。
契約時に説明された保証範囲を理解する
整理するのは3点だけです。
- 誰が(販売店/保証会社/営業担当)
- いつ(契約日・納車日・加入日)
- 何を(対象部位、対象外、保証期間、免責条件、自己負担金、上限額)
「保証あるよ」では弱い。最低でも 部位+条件+期間 を特定してから主張します。
保証書の免責条件を切り分ける
保証が通らない典型理由は免責です。免責は「小さい文字だから無効」と言い切るより、
- その免責が 加入判断に重要(加入するかどうかに直結)
- なのに加入時に 十分な説明がなかった/誤解を招く説明だった
この形に落とす方が安全で強いです。
免責の切り分けチェック(例)
- 経年劣化扱い
- 消耗品扱い
- 既存不具合(加入前から)
- 改造・社外品
- 整備不良・使用状況
- 点検記録不足
- 指定工場以外での修理 など
「免責のどれに当てられたか」を先に固定します。
説明内容と保証適用結果を見比べる
比較はこの3点セット。
- 説明(前提):加入時に示された保証の使い方・対象範囲
- 不適用(結果):いつ、誰が、何を理由に「対象外」としたか(回答文・電話内容)
- 差(争点):その理由が、加入時に説明されていたか/誤認を招く表示だったか
返金請求が通りやすくなる状況の揃い方
返金請求で経緯を整理する方法
返金可否は 証拠×時系列×請求先の正しさ でほぼ決まります。
説明内容を証拠として残す
使える証拠(強い順)
- 見積書・契約書・保証申込書(加入プラン・金額・対象部位の記載)
- パンフレット/Web表示のスクショ(対象の見せ方)
- 重要事項説明・チェックリスト・説明書面の交付記録
- メール・LINE等のやり取り
- 契約時メモ(日時・担当者名・具体発言)
「録音がないと無理」ではないが、客観資料が1つでもあると一気に勝てる。
保証請求時の対応経緯を読み取る
時系列で固定します(これが交渉の骨格)。
- 加入日:〇年〇月〇日
- 故障発生日:〇年〇月〇日
- 保証申請日:〇年〇月〇日
- 不適用回答日:〇年〇月〇日(担当・理由)
- 修理実施日・支払額:〇年〇月〇日/〇〇円
「いつ何と言われたか」を短く箇条書きにするだけで、相手の逃げ道が減ります。
保証誤認と自己解釈を見極める
返金が通るのは、誤認の原因が あなたの思い込みではなく、
- 説明の不足
- 表示の紛らわしさ
- 重要な免責の未説明
- 対象だと示す具体発言
に寄る場合です。
「自分が勘違いした」ではなく、“その説明・表示ならそう理解するのが自然” へ寄せる。
返金請求の相手を誤らない考え方
請求先は 保証料の名義で決めます。
販売店と保証会社の役割を理解する
- 販売店:加入時の説明・勧誘・手続き窓口になりやすい(説明違いの争点が立つ)
- 保証会社:保証の提供主体(約款運用・適用判断の主体になりやすい)
基本は 両方に同文で送るのが現実的(どちらかが「うちは違う」と逃げるのを防ぐ)。
保証料の請求名義を比較する
見る場所はこれだけ。
- 領収書の発行者
- ローン明細(車両代金に保証料が含まれているか)
- クレカ明細の名義
- 保証申込書の「契約者」「提供者」「販売者」
車の保証内容違いの返金請求文のテンプレート
※「テンプレは1本にまとめる」方針で統一。
※最初は 保証料(加入対価)の返金・減額 を主軸にして、必要なら「修理費の補填」も選択肢として添える形にしています。
件名:車両保証の説明内容と保証適用結果の不一致に関する返金(減額)申入れ(車両:〇〇/保証:〇〇)
〇〇(販売店名/保証会社名)御中
担当:〇〇様お世話になっております。〇〇(氏名)です。
下記の車両保証について、契約時の説明・表示内容と、保証不適用の回答理由に不一致があるため、保証料の返金(減額)等のご対応をお願いしたくご連絡いたします。【契約・保証の特定】
・車両:〇〇(車種・型式)/登録番号:〇〇
・購入(契約)日:〇年〇月〇日/納車日:〇年〇月〇日
・保証加入日:〇年〇月〇日
・保証名称・プラン:〇〇(例:延長保証〇年プラン 等)
・保証料:〇〇円(支払方法:現金/ローン組込/クレカ 等)
・関係者:販売店〇〇店 担当〇〇様/保証会社〇〇(分かる範囲で)【契約時に説明・表示されていた保証内容(前提)】
契約時(〇年〇月〇日)に、以下の内容の説明・表示があり、その前提で保証加入を判断しました。
・対象となる部位/内容:〇〇(例:エンジン・ミッション等、または具体部位)
・保証が適用される条件:〇〇(例:通常使用、整備条件 等)
・対象外(免責)の説明:〇〇(例:消耗品は対象外、経年劣化は対象外 等)
(根拠資料:見積書/保証申込書/パンフレット/Web表示スクショ/メール等)【保証請求と不適用回答の内容】
・故障(事象):〇〇(例:〇〇の警告灯点灯、〇〇不具合)
・発生日:〇年〇月〇日
・保証申請日:〇年〇月〇日
・不適用回答日:〇年〇月〇日
・不適用理由(回答内容):〇〇(例:免責条項〇〇に該当、経年劣化扱い 等)【不一致(返金を求める理由)】
上記の不適用理由は、契約時に説明・表示されていた内容と整合しない(または、加入判断に重要な免責条件として十分に説明されていない)ため、保証加入の前提が崩れています。
具体的には以下の点です。
・不一致点:〇〇(例:対象と説明された部位が免責扱いとなった/免責条件が加入時に説明されていない 等)
・誤認が生じる点:〇〇(例:パンフ・表示では対象に見える/口頭で「この故障は保証で対応できる」と説明された 等)【求める対応】
つきましては、以下いずれか(または併せて)のご対応をお願いします。
- 保証料〇〇円の返金(または合理的な減額)
- 本件で自己負担となった修理費〇〇円について、説明内容との整合の観点からの補填(負担)可否の検討
【回答期限】
本書面到達後〇日以内(〇年〇月〇日まで)に、対応可否および理由・条件をご回答ください。
期限までにご回答がない場合は、記録が残る方法で再通知のうえ、第三者機関への相談等も含めて対応を検討いたします。以上、よろしくお願いいたします。
〒〇〇〇-〇〇〇〇
住所:〇〇
氏名:〇〇
電話:〇〇
メール:〇〇
返金請求文の提出手順と記録の残し方
提出方法ごとの証拠性を比較する
おすすめ順(強い順)
- メール(送信履歴+添付+返信が残る)
- 問い合わせフォーム(受付番号・自動返信保存)
- 書面郵送(提出事実を固定)
添付は「全部」ではなく、核心資料だけ(見積・保証料明細・不適用回答・表示スクショ)+「追加提出可能」にする。
未対応時の対応順を見通す
- 期限付きで提出(今回)
- 期限経過:再通知(要点だけ短く、期限再設定)
- 「保証書に書いてある」の一点張り:
→ 加入時説明・表示と、免責の重要性に絞って再提示(“読んでない”論にしない) - 販売店が逃げる/保証会社が逃げる:
→ 両者に同文送付+「保証料の名義」に基づく窓口指定 - それでも進まない:
→ 第三者相談用に、時系列・資料一式を整備(契約書・保証書・見積・明細・回答・スクショ)
ポイントは一貫して 「保証が使えなかった」ではなく「説明・表示と適用結果の不一致」 に固定すること。ここを崩すと、単なるクレーム扱いで終わります。
