目次
返金請求の前に経緯整理が必要になる状況
やり取りが増え、時間も経過している場合、返金判断が進まない原因は「返金の可否」そのものではなく、経緯が整理されていないことにあるケースが多く見られます。
相手が状況を把握しきれていないまま対応していると、判断は止まり続けます。
返金請求の途中で事実関係が食い違い始めている場合、まずは「証拠として残す文章」を先に整えることで、経緯整理がしやすくなります。
この段階で必要なのは、主張を強めることではなく、事実だけを一度固定することです。
やり取りが長期化しているかを確認する
初回の連絡から一定期間が経過し、複数回のやり取りが発生している場合、
相手の担当者が変わっていたり、記憶ベースで処理されている可能性があります。
期間が長いほど、整理された文書を一度出す意味は大きくなります。
論点が複数に分散している状態を捉える
・説明不足
・対応遅延
・条件の食い違い
といった論点が混在すると、相手は「何について判断すればよいのか」が分からなくなります。
説明内容と契約条件のズレが絡んでいる場合は、論点を分けずに整理すると判断が止まりやすくなります。口頭説明との不一致があるかを先に切り分けておくと整理しやすくなります。
すべてを書こうとするほど、返金判断は遠のきます。
経緯を整理して送る返金請求文の立ち位置
経緯整理文は、抗議文でも最終請求でもありません。
再請求や次段階に進むための前提資料という位置づけです。
「一度整理したものを送る=しつこい」ということはありません。
抗議文と経緯整理文を見比べる
抗議文は感情や評価を含みますが、
経緯整理文は 事実のみを並べる文書です。
刑事的な表現や非難が混ざると、整理文の役割が崩れます。警察沙汰を避ける立ち位置を前提にすると、経緯整理文のトーンが安定します。
この違いを意識することで、相手の防御反応を避けられます。
主張文と事実整理文を切り分ける
・何が起きたか(事実)
・何を求めているか(要求)
この二つを分けて書くことで、読み手は状況を把握しやすくなります。
経緯整理文に必ず入れる情報
整理文として成立させるには、最低限そろえるべき情報があります。
時系列で出来事を並べる
重要度ではなく、日付順で並べます。
これにより、相手は全体像を一度で把握できます。
相手対応と未解決点を明確にする
各出来事に対して、
・相手がどう対応したか
・どこが未解決か
を明示します。
一部対応・一部未対応が混在している場合、未解決点だけを抜き出して整理すると、返金判断に直結しやすくなります。
未解決点こそが、返金判断の焦点になります。
現在求めている対応を特定する
整理文の最後には、
いま何を求めているのかを必ず一つに絞って示します。
これまでの経緯を整理して送る返金請求文
以下は、事実整理を主軸にした返金請求文の例です。
件名:これまでの経緯整理および返金対応のご確認について
○○株式会社
ご担当者様お世話になっております。
本件につき、これまでの経緯を事実ベースで整理のうえ、ご連絡いたします。【契約・支払いについて】
・契約日:○年○月○日
・契約内容:○○
・支払日/支払額:○年○月○日/○○円【これまでの経緯】
・○年○月○日:上記契約に基づき利用開始
・○年○月○日:○○の点について問い合わせ
・○年○月○日:貴社より○○との回答
・その後、○○の点については現在も解決に至っておりません上記のとおり、現時点で未解決となっている点を踏まえ、
本契約に関しては返金対応をご検討いただきたく存じます。つきましては、○○円の返金可否について、
○年○月○日頃までを目安にご回答いただけますでしょうか。事実関係に誤り等がございましたら、その点もあわせてご指摘ください。
何卒よろしくお願いいたします。――――――――
氏名:○○
連絡先:○○
――――――――
契約・支払い時点を特定する
起点情報を明確にすることで、相手は迷わず判断に入れます。
これまでのやり取りを簡潔に整理する
全文を貼らず、要点のみを時系列で示します。
返金請求内容と期限を示す
整理文であっても、
返金額と期限は必ず明示します。
経緯整理後の判断分岐
相手の理解度と反応を評価する
・事実関係の確認が返ってきたか
・論点に沿った回答になっているか
を確認します。
次に送る文書を見通す
整理後の反応に応じて、
整理文を送っても動かない場合は、期限を切った最終通知へ進む判断が必要になります。
・返金再請求
・条件交渉
・期限を切った正式請求
など、次の文書を選択します。
経緯整理はゴールではありません。
次の判断を前に進めるための土台です。
