目次
結婚相談所の早期解約が返金問題になる境界線
法的に安全な返金請求文の書き方(請求と脅迫の境界整理)
「入会した時点で返金は無理」と思われがちですが、制度(クーリングオフ/中途解約)と、サービス提供の有無で結論が変わります。
まずは ①制度の適用→②返金対象の費目→③請求先 の順で整理します。
クーリングオフと中途解約の違いを理解する
結婚相談所は、条件を満たすと「特定継続的役務提供(結婚相手紹介サービス)」として扱われ、次の2ルートが生まれます。
- クーリングオフ(原則:書面受領日から8日)
期間内なら、原則として理由不要で解除でき、支払った金銭の返還を求めやすい。 - 中途解約(8日経過後でも可)
途中でも将来に向かって解約でき、事業者が取れる解約手数料には上限がある。
※「特定継続的役務提供」に該当する目安:契約期間が2か月超 かつ 契約総額が5万円超
契約直後の利用実態を切り分ける
返金の強さは、**「何が提供されたか」**で変わります。
- まだ何も提供されていない(例:面談未実施、紹介ゼロ、活動開始前)
→ 返金主張は通りやすい - 一部提供されている(例:初回カウンセリング、プロフィール作成、紹介開始)
→ 「提供済み部分の対価」を引いた精算になりやすい
解約時期と返金条件を見比べる
判断はこの2分岐だけ。
- 書面受領日から8日以内 → クーリングオフ主張が最優先
- 8日経過後 → 中途解約(解約手数料の上限で精算)
返金請求が通りやすくなる状況の揃い方
返金請求書面の基本フォーマット(郵送・正式提出向け)
早期解約の返金は「感情」では動きません。証拠→提供状況→論点の固定で進めます。
契約時の説明内容を証拠として残す
最低限そろえるもの:
- 契約書/概要書面(受領日が分かるもの)
- 料金内訳が分かる資料(入会金・登録料・月会費・オプション等)
- 勧誘時資料(パンフ、Web表示、LINE/メール、説明メモ)
入会後のサービス提供状況を読み取る
時系列で固定:
- 契約日/書面受領日
- ログイン・面談・プロフィール作成の有無
- 紹介の有無(紹介日・件数)
- 相談所からの連絡履歴
自己都合解約と説明違反を見極める
- **自己都合(合わない/気が変わった)**だけだと弱い
- 強くするのは「説明されていた前提と違う」「重要事項が分かりにくい表示だった」など、契約判断に影響したズレ
返金請求の相手を誤らない考え方
契約名義と支払先で決めます。
運営本部と加盟店舗の役割を理解する
- 返金の意思表示は、原則として契約当事者(契約書記載の事業者)
- 本部/加盟店が分かれていても、契約書の名義が基準
契約名義と支払先を比較する
確認順:
- 契約書の「事業者名/所在地」
- 領収書・クレカ明細の「請求名義」
- 振込先口座名義
→ 名義が一致する先に請求。
結婚相談所早期解約の返金請求文のテンプレート
(クーリングオフ期間内なら、件名または冒頭に明記)
契約日と解約意思表示日を特定する
- 契約日:
- 書面受領日:
- 解約意思表示日:
返金対象となる費用項目を具体化する
- 入会金:◯円
- 登録料:◯円
- 月会費(◯月分):◯円
- オプション:◯円
返金額と期限を明示する
- 返金額(合計):◯円
- 回答期限:◯年◯月◯日
- 返金先口座:◯◯銀行◯◯支店 普通 口座番号◯◯ 口座名義◯◯
【日付】◯年◯月◯日
【宛先】(契約書記載の事業者名)御中
【差出人】住所:◯◯
氏名:◯◯
電話:◯◯
メール:◯◯件名:契約解除および返金の請求(結婚相手紹介サービス)
私は、貴社との結婚相談所契約(契約番号:◯◯)について、下記のとおり契約解除の意思表示を行い、既払金の返金を請求します。
契約の特定
・契約日:◯年◯月◯日
・契約書面受領日:◯年◯月◯日
・契約名/サービス名:◯◯
・契約者氏名:◯◯解除の意思表示
本書面をもって、上記契約を解除します。
(※クーリングオフ期間内の場合:本解除はクーリングオフとして行います。)サービス提供状況
・初回面談:未実施/実施(◯年◯月◯日)
・プロフィール作成:未/有(作成日:◯年◯月◯日)
・紹介:未/有(◯件、紹介日:◯年◯月◯日)
・その他提供:◯◯返金を求める費用項目
・入会金:◯円
・登録料:◯円
・月会費:◯円(対象:◯月分)
・オプション:◯円(名称:◯◯)返金請求額(合計):◯円
- 返金方法・回答期限
◯年◯月◯日までに、返金可否および精算根拠を書面またはメールでご回答ください。
返金は下記口座へお振込みください。
金融機関:◯◯銀行◯◯支店
口座種別:普通/口座番号:◯◯
口座名義:◯◯以上
返金請求文の提出手順と記録の残し方
提出方法ごとの証拠性を比較する
- メール/問い合わせフォーム(送信記録+本文保存)
- 書面(簡易書留など)(送付記録が残る)
- 電話のみ(原則NG)
未対応時の対応順を見通す
- 再通知(期限明記)
無視された場合に送る返金再通知文
- 精算根拠の開示要求
- 外部相談(契約書・支払証拠・やり取り記録を持参)
最後に:読者が取れる行動
- 8日以内:クーリングオフで返金請求
- 8日経過後:中途解約で精算(手数料上限前提)
- 送付先は 契約名義/請求名義
- 文書+期限+内訳要求で進める
