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子どもがイジメに遭った時の完全ガイド|フローチャートで安全確保・証拠・学校対応から損害賠償・解決後のケアまでを解説

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いじめに気づいた保護者が、初動の安全確保から証拠整理、学校との交渉、相談文・要望書、外部機関、損害賠償、そして解決後のケアまで “何をどの順番で進めればいいか” をフローチャートでわかりやすくまとめた完全ガイドです。今の状況に合わせて、次に取るべき行動が一目で分かります。

子どもがイジメに遭った時の完全ガイド|フローチャートで安全確保・証拠・学校対応から損害賠償・解決後のケアまでを解説

はじめに

このページは、「子どもがいじめに遭っているかもしれない」「もうかなり深刻かもしれない」と感じている保護者のための全体ロードマップです。

  • まず何を確認すべきか(安全・緊急度)
  • どこまでが学校の仕事で、どこからが外部機関の領域か
  • いつ、どのタイミングで相談文・要望書・弁護士などを使うのか
  • 不登校・転校・進学をどう考えればいいのか

といった「順番の悩み」を、フェーズごとに整理しています。

ここで書いている内容は、
「いますぐ全部やらないといけないこと」ではありません。

今の自分の状況がどのフェーズかをざっくり確認して、
そこから一つだけ次の行動を決めるための地図

だと思って読んでいただければ十分です。

※本記事は日本の制度・実務にもとづく一般的な情報であり、
個別の事案についての法的アドバイスではありません。
具体的な請求や訴訟等を検討される場合は、弁護士など専門家への相談を前提にしてください。


フェーズ0:最初に必ず確認する「安全」と緊急度

最初にやるべきことは、**証拠集めではなく「安全の確認」**です。

  • 自傷・自殺に関する言動があるか
  • 殴る・蹴るなどの身体的暴力や金銭要求があるか
  • 家庭での様子が、以前と比べて明らかに変わっているか
    (夜泣き・パニック・過度な不安・無表情など)

ここを無視して「学校とどう話すか」に入ると、判断がズレます。
まずは、命や心身の安全ラインを越えていないか を冷静に見てください。

以下のラインを一つでも超えていたら「外部機関」を必ず併走させる

次のどれかに当てはまるなら、学校対応「だけ」では危険ゾーンです。

  • 殴る・蹴るなどの身体的暴力
  • 金銭の要求・物を取る・買わせる行為
  • 「死ね」「殺す」「学校来るな」などの脅迫
  • 加害行為の動画撮影・SNS拡散・恫喝
  • 「消えたい」「死にたい」などの自傷・自殺ワード
  • 不登校+腹痛/頭痛/嘔吐などの心身症
  • 性的いじめ全般(身体接触・撮影・画像拡散 など)

ひとつでも当てはまれば、学校+警察 or 児童相談所へ必ず相談してください。

緊急度のより詳しいチェックと初動の判断基準はこちらで整理しています。
【保存版】いじめの緊急度チェックと初動マニュアル

外部機関(警察・児相・教育委員会など)の具体的な使い方は、このあとフェーズ4で整理します。


フェーズ1:事実と証拠の整理

安全ラインを確認したら、次は 「起きていることを時系列で整理する」 段階です。

ここでのポイントは、
派手な証拠よりも 「いつ・どこで・何があったか」 のラインをつくること。

時系列ノートを1冊つくる

  • ○月○日:クラスで何があったか
  • ○月○日:家庭でどんな様子の変化があったか
  • ○月○日:学校に何を伝えたか/学校は何と答えたか

これらを一冊のノート(または1つのファイル)にまとめていくことで、

  • 後から「言った/言っていない」が曖昧にならない
  • 児相・警察・教育委員会・弁護士の誰に見せても状況を理解してもらいやすい

という “共通言語” ができます。

詳しい書き方・テンプレはこちらにまとめています。
【テンプレ付き】いじめ証拠記録ノートの書き方

LINE・SNS・画像・動画などのデジタル証拠

いまのいじめでは、LINEやSNSが決定的な証拠になることが多いです。

  • 相手のID・アイコン・日時が写ったスクショ
  • 連続したやり取りが分かるようなキャプチャ
  • ケガや破損物の写真・動画(編集なしの元データ)

こういったデータは「あとから消されやすい」ので、見つけた時点で押さえておくのが安全です。

スクショの撮り方・保存形式・クラウドへの残し方はこちらで詳しく解説しています。
いじめのLINE・SNS・画像証拠の集め方


フェーズ2:学校との初動交渉(口頭相談+議事録化)

フェーズ0で外部に相談した場合でも、学校との交渉は必ず必要です。

理由はシンプルで、

  • 警察・児相:身の安全を守る担当
  • 学校:教室や校内の環境を調整する担当

だからです。

クラス替え・座席変更・加害児童への指導・校内での見守りなど、
学校にしかできない対策がたくさんあります。

学校相談と外部相談は「どちらが先でもいい」

現実的には、

  • 「まず学校」→ それでもダメで外部へ
  • 「あまりに酷いのでまず外部」→ そのあと学校へ

のどちらもあり得ます。

大事なのは順番ではなく、

安全確保(外部)と環境調整(学校)が両輪で進んでいるか

です。

警察や児相が「学校には相談しましたか?」と聞いてくるのも、
“学校も巻き込んだほうが早いから” であって、
「先に学校じゃないとダメ」という意味ではありません。

口頭相談の内容は“その日のうちに議事録に落とす”

  • いつ、どこで、誰と話したか
  • 保護者が何を伝えたか
  • 学校側が何と答えたか
  • 次の約束日・期限

これだけを 1枚のメモ(議事録)にしておく だけで、
学校も外部機関も動き方が変わります。

具体的な面談の進め方・議事録テンプレはこちらにまとめています。
いじめ相談で「確実に動かす」議事録・交渉手順


フェーズ2〜3の全体イメージ(フローチャート)

フェーズ0〜2の流れと、これからの動きを
フローチャートでざっくり整理するとこんなイメージです。

いじめ対応フローチャート

フェーズ3:いじめ相談文・要望書の作成と提出

学校への働きかけで、実務的に非常に重要なのが 書面の使い分け です。

  • 相談文(ライト)
     →「現状の共有」と「最低限の配慮の依頼」が目的
  • 要望書(ミドル〜強め)
     →「期限付きで具体的な対応を求める」のが目的

いきなり強い要望書から入ると、
学校が「攻撃された」と受け取り、防御に回るリスクがあります。

一方で、いつまでも口頭やふんわり相談のままだと動きません。

相談文で土台をつくり、
動かない・曖昧なら要望書で「次の段」に上げる

という段階戦略のほうが、
学校が動きやすく、あとから証拠としても使いやすくなります。


フェーズ4:校内で動かないときの「外部レバー」

ここからは、
相談文や要望書を出しても学校がほとんど動かない場合 に使うフェーズです。

「外部レバー」として主に使うのは、

  • 教育委員会
  • 児童相談所
  • 警察
  • 弁護士(法的フェーズは次の章)

の4つです。

なぜ学校は動きにくくなるのか(現実の話)

  • いじめ対応の失敗は、学校として大きなダメージになる
  • 教育委員会に上がる=管理責任・校長の責任問題につながる
  • 学校内部だけで“穏便に終わらせたい”圧力が働く

という現実があります。

だからこそ、保護者側は

「どの窓口を、どのタイミングで、どの証拠を持って叩くか」

を淡々と組み立てていく必要があります。

どこに相談すべきか迷うときは、
先ほどの緊急度チェック記事もあわせて参照してください。
いじめの緊急度チェックと初動マニュアル


フェーズ5:損害賠償・処分を狙うフェーズ(法的ルート)

ここから先は、
「学校を動かす」「環境を変える」ではなく、
加害者側や学校側に“責任を取らせる”段階
です。

目的としては、主に次の3つです。

  1. 慰謝料(精神的損害)
  2. 治療費・転校費用・物損などの実費請求
  3. 学校や自治体の安全配慮義務違反・調査不備への責任追及

このフェーズは、もはや「話し合いで何とかする」段階ではありません。

  • 加害児童・保護者・学校が負う法的責任の範囲
  • どこから損害賠償が現実的に狙えるのか
  • 内容証明・示談・訴訟の選択肢

といった実務レベルの話はこちらで詳しくまとめています。
いじめ加害者・保護者・学校の法的責任
いじめ加害者への損害賠償・内容証明・処分要求・和解まで


フェーズ6:長期戦略(進学・転校・メンタルケア)

ここまでのフェーズは、主に「今起きているいじめへの対応」でした。

しかし、子どもの人生は この一年、この学校だけで完結しません。

  • 今の学校に「残る」のか、「離れる」のか
  • 不登校・転校が、進学や内申にどう影響し得るのか
  • 子どものメンタルをどう立て直していくのか
  • 親自身がどこで休み、誰に支えてもらうのか

といった、中長期の設計 を考えるフェーズが必ずきます。

不登校・転校を「失敗」と見ないために

  • 小・中・高それぞれで、進路や制度の柔軟さは違う
  • 別室登校・適応指導教室・通信制・定時制など、ルートは想像以上に多い
  • 「ここからどう積み直すか」を考えたほうが、長期的なリターンは大きい

こうした視点は、いじめの渦中にいると見えにくくなります。

学年別に、不登校・転校・適応指導教室などの選択肢を整理したガイドはこちらです。
【学年別】いじめ後の不登校・転校・適応指導教室の選び方

親のメンタルが先に限界を迎えないために

いじめ対応は、しばしば 子どもより先に親のほうが消耗します。

  • 睡眠・食欲・動悸・涙もろさ
  • 仕事と学校対応の両立によるキャパオーバー
  • 「自分のせいではないか」という罪悪感

ここを放置すると、判断力そのものが削られていきます。

子どもを守るために、
まず親自身の安全ラインを守ること は「わがまま」ではなく必要条件です。

保護者向けのメンタルケア・相談先の整理はこちらで詳しく解説しています。
いじめ相談で疲れ切った親のメンタルケア


おわりに

ここまで読み進めたということは、
すでに相当な不安や怒り、疲れの中で、それでも情報を集めているということだと思います。

いじめへの対応は、正解が一つではない長期戦 です。
完璧な親である必要はありません。

  • 今日のところは、どのフェーズにいるかだけ確認する
  • そのフェーズの中から「1つだけ」次の行動を選ぶ

それだけで、十分前に進んでいます。

そして、ここまで調べて、悩んで、この記事にたどり着いた時点で、
もうすでにあなたは 子どものために動いている親 です。

どうか、お子さんだけでなく、
あなた自身の体と心を守る一歩も、忘れずに取ってください。

次に進むとしたら、

あたりから、一つだけ選んで読み進めてもらえれば十分です。

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この記事で学んだ内容を、文章メーカーでそのままテンプレ化できます。

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